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活動報告

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2008年度

第5回交流会(第2回奨学金贈呈式および祝賀会)を開催

1.日程

2008年5月17日(土)

2.目的

平成20年度竜の子奨学生として新たに採用された25名の奨学生の前途を祝して、財団役員・選考委員や寄付者・支援者の皆さまとともに激励する。

3.参加者

111名 (うち 平成20年度竜の子奨学生:25名、平成19年度竜の子奨学生:26名、卒業生:3名、財団役員・選考委員:19名、寄付者・支援者:12名、大学関係者:26名)

4.スケジュール

13時30分 ヒルトン東京にて受付開始
14時00分 第2回奨学金贈呈式
15時00分 祝賀会
16時30分 お開き

5.第2回奨学金贈呈式

(1) 式次第

・ 財団関係者紹介
・ 理事長式辞
・ 選考結果報告 選考委員長 有山 正孝 先生
・ 平成20年度竜の子奨学生の紹介
・ 奨学金目録の授与
・ 奨学生代表挨拶 東京海洋大学大学院 李 博(中国)

(2) 理事長式辞(全文)

式辞を述べている秋元理事長

本日ここに、竜の子奨学生の第2回贈呈式を挙行するにあたり、財団を代表して、ご挨拶申し上げます。また本日の贈呈式に、ご多忙のところ、ご出席いただきました財団関係者をはじめ、寄附者ならびにご来賓の皆様に、厚く御礼申し上げます。このたび、竜の子奨学生として採用された留学生の皆さん、誠におめでとうございます。皆さんが、竜の子奨学生となったことを心からお祝いし、財団をあげて歓迎いたします。ここで、まずは、このたびの中国四川省での大地震、およびミャンマーでのサイクロンによる水害、どちらも、まだ被害の全容は明らかとなっておりませんが、すでに多くの方が亡くなっており、被災された方には心よりお見舞い申し上げるとともに、一刻も早い復旧をお祈りいたします。また、実際に当財団の竜の子奨学生には、四川省とミャンマーの出身者もいることから、不安な留学生活を送っていることと思いますが、財団としても、できる限りのサポートをしていきたいと考えております。

さて、お話を戻します。皆さんは、今、奨学金を得られ、喜びと期待で、夢は大きくひろがっているものと思いますが、ここで、財団の交流会についてのお話をしたいと思います。財団の基本理念である設立趣意書のなかには「国際交流」ということばと、「明日の地球を担う原動力」ということばがあります。皆さんもご承知の通り、世界には、様々な社会問題と環境問題が山積しています。今こうしている間にも、地球上のどこかで、紛争や食糧不足や伝染病などで、命を落とす人たちが大勢いるという悲しい現実があります。このようななか、私たちが考え、行動しなければならないことは、国と国、あるいは民族と民族といった対立を超えて、共存共栄への努力をすることです。簡単にいえば、お互いに謙虚となって、仲良くすることで、みんなが幸せになるような努力をするべきだということです。

現在、財団には、アジアの11カ国からの留学生が在籍するようになりました。財団では定期的に交流会を開催することで、竜の子奨学生どうしが交流を深めることを期待しています。同じ竜の子奨学生となった縁で、皆さんが、友情をはぐくみ、将来もずっと交流を続けていくことが、国と国を超えた国際理解につながると考えているのです。そうすることで、竜の子奨学生としての仲間意識が芽生え、皆さん一人一人の力は小さくとも、力を合わせることで、世界各地で起きている社会問題や紛争を解決できるだけの大きな力になるのではないでしょうか。これが、「国際交流」と「明日の地球を担う原動力」ということばの意義であると理解して下さい。世界の平和の実現に向けて、皆さんがそれぞれに努力していただくことを期待して、言葉を結びます。本日は皆さんおめでとうございます。

(3)選考結果報告

選考結果報告

選考委員長の有山正孝です。『竜の子奨学生』の選考経過について報告いたします。財団では、平成20年度、学部・大学院生25名の奨学生を採用することとし、国内の大学に推薦を依頼しました。この結果、25大学から、50名の推薦がありました。

選考委員会では、選考基準を定め、申請書類により、学業成績、経済状況、留学目的などについて慎重に審査を行いました。その結果、第二期生として、晴れて『竜の子奨学生』になられたのが、お手元の奨学生名簿25名の皆さんです。

いずれの留学生も、明確な留学目的を持ち、苦しい経済状況下にありながら、学業に励み、優れた成績を挙げている留学生であり、本財団の目的に沿った奨学生が得られたと確信しています。『竜の子奨学生』となられた皆さんに、心から「おめでとう」と申し上げます。

(4)奨学生代表挨拶(全文)

挨拶している李博さん

平成20年度竜の子奨学生 東京海洋大学大学院 李 博(中国)

本年度採用された奨学生を代表して、ひとことご挨拶を申し上げます。このたびは、秋元国際奨学財団の竜の子奨学生として採用していただきまして、本当にありがとうございました。これからは、いただいた奨学金を大切に使いながら、学業に専念していきます。

さて、私は4年前、交換留学制度によって、初めて来日し、北海道大学で留学生活をおくりました。私にとっては、とても貴重な経験となり、特に、中国大連の海とは全くちがう、北海道の美しい海の風景が私の心を打ち、途端に海を好きになりました。そして、そのことがきっかけで、私は水産物の安全管理をテーマとする研究に関心を持つようになり、再び日本に戻って、より深く学ぶ決意をしました。

海は、人々の生活と密接に関わる掛け替えのないものであり、最も身近な自然の一つでもあります。しかし、このように大切な海であるのに、資源枯渇や環境汚染など様々な海洋問題が中国に起きており、中国大連の海の汚染問題を思い出すと、非常に残念に思います。

このような問題に対し、私は自分の使命感を強く感じています。現在、私は、東京海洋大学で、中国の水産物の生産リスクについての研究をしています。卒業後は母国に帰って、大学教員となり、若い学生たちに、中国の食品安全管理の現状を伝え、海洋問題を解決することの大切さを教えるのが私の夢です。

実は、2年前、私の父は脳出血と食道静脈瘤破裂のため全く働けなくなり、仕送りを受けられなくなってしまいました。娘としては、これ以上両親に負担をかけることができませんので、アルバイトと学業を両立させて頑張っていこうと思ったのですが、アルバイトに時間をとられ、生活をするだけで精一杯の日々が続き、とてもつらい毎日でした。そして、自分は一体何のために頑張っているのか?その理由が分からなくなり、先ほど申し上げた自分の夢がどこかに消えてしまいそうになりました。

しかし、今日、こうして「竜の子奨学生」として採用していただき、そのような不安はなくなりました。これからは、しっかりと自分の夢の実現に向けて、進んでいくだけです。また、ここにいる「竜の子奨学生」は、皆それぞれ同じような境遇にありながら、頑張ってきた留学生だと聞きました。このような素晴らしい仲間とともに、同じ「竜の子奨学生」となって交流できるようになったことを大変うれしく思います。

最後になりましたが、秋元理事長を始めとする財団関係者や寄附者の皆様に、あらためて感謝するとともに、皆様からのご期待に添えるよう「竜の子奨学生」の仲間と手を取り合って、世界平和の実現に向けて、惜しみなく貢献していくことを、ここに誓うことで、奨学生代表としてのご挨拶とさせていただきます。

皆様、今日は、本当にありがとうございました。

(5)記念撮影

第5回交流会(第2回奨学金贈呈式)

第2回奨学金贈呈式終了後に、財団役員・選考委員とともに、記念撮影をしました。

(6)祝賀会

1.式次第

・ 理事長挨拶
・ 祝辞 理事 川村 恒明 様
・ 歓迎のことば 平成19年度竜の子奨学生代表 東京大学大学院 呉 延花(中国)
・ 乾杯 評議員 大沢 啓二 様
・ 歓談
・ 締め 評議員 山下 泰裕 様

2.理事長挨拶

皆さんには明日の地球を担う原動力になるような人材になって、大きいところでは世界平和を目指して頑張っていただきたいと思います。皆さんには大きな夢が あります。その夢を着実にかなえていただきたいです。そして、皆さんがここに至るまではいろんな方々のご協力とご支援があったはずです。いつも感謝の気持ちを持っていただきたいと思います。

3.祝辞 理事 川村 恒明 様

財団に新しい仲間が加わって、しっかりと元気な顔ぶれの揃ったことを大変心から喜んでおります。これから希望に燃えて勉学に励む際には、つねに秋元理事長の姿、生き様というものをしっかりと見継いでいただければと思っております。そして、皆さんにはぜひ社会貢献活動にも積極的に取り組むよう期待します。

祝辞

4.歓迎のことば 平成19年度竜の子奨学生代表 東京大学大学院 呉 延花(中国)

今日から私たちの仲間として皆さんを迎えることができて、本当に嬉しく思います。交流会では、専門的なことのみならず、文化や生活などについても交流していきましょう。またこれからは仲良く、楽しく日本での留学生活を充実して行きましょう。

祝賀会を通じて深めていく交流、友情

5.祝辞と乾杯 評議員 大沢 啓二 様

竜の子財団での活動は視野を広げる大きなチャンスです。多くを学び、様々な経験をし日本文化に触れてください。そしてスポーツを楽しむことも大切です。皆さんのこれからのますますのご発展とご成長を祈念して乾杯!

祝辞を述べる評議員・大沢啓二様

6.締めのご挨拶 評議員 山下 泰裕 様

思いっきり本来の目的に向かって頭と心を磨き高めてほしいと思います。皆さんがしっかり学び、研究して、皆さんの国々の発展のために活躍し、国民の幸せに貢献していただきたいです。皆さんが日本とアジアの国々を結ぶ架け橋になっていただければと思います。

閉会の言葉を述べる評議員・山下泰裕様
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