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活動報告

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2009年度

第9回交流会(第3回奨学金贈呈式および祝賀会)を開催

1.日程

2009年5月23日(土)

2.目的

平成21年度竜の子奨学生として新たに採用された32名の奨学生と、1年間支給延長となった3名の奨学生の前途を祝して、財団役員・選考委員や寄付者・支援者の皆さまとともに激励する。

3.参加者

122名 うち
平成21年度竜の子奨学生:32名
平成20年度竜の子奨学生:13名
平成19年度竜の子奨学生:5名
卒業生:4名、財団役員・選考委員:16名、寄付者・支援者:25名、大学関係者:27名

4.スケジュール

12時30分 京王プラザホテルにて受付開始
13時00分 第3回奨学金贈呈式
13時45分 祝賀会
15時15分 お開き

5.第3回奨学金贈呈式

(1) 式次第

・ 財団関係者紹介
・ 理事長式辞
・ 選考結果報告 選考委員 根木 昭 先生
・ 平成21年度竜の子奨学生の紹介
・ 奨学金目録の授与
・ 奨学生代表挨拶 京都大学大学院 康 アルム(韓国)

(2) 理事長式辞(全文)

本日ここに、竜の子奨学生の第3回贈呈式を挙行するにあたり、財団を代表して、ご挨拶申し上げます。また本日の贈呈式に、ご多忙のところ、ご出席いただきました財団関係者をはじめ、寄付者ならびにご来賓の皆様に、厚く御礼を申し上げます。

このたび、竜の子奨学生として採用された留学生の皆さん、誠におめでとうございます。皆さんが、竜の子奨学生となったことを心からお祝いし、財団をあげて歓迎いたします。

さて、今年の3月のことですが、この京王プラザホテルにおいて、2年間の奨学金受給期間を終えて、新たな旅立ちをする竜の子奨学生の門出を祝し、財団卒業式を開催しました。そのときに、卒業生代表として、マレーシアからの留学生で、東京工業大学のアズハニ・ビンティ・イスマイルさんがスピーチをしたのですが、彼女は次のようなお話をしてくれました。

「財団の交流会は、すべて素敵な思い出ですが、私にとって、一番印象に残っているのは富士登山です。お互い助け合って、一人も脱落せず、全員が山頂まで登りつきました。その時、私の重い荷物を山頂まで、支えてくれたり、寒さに耐えられない私に上着を貸してくれたり、宗教上の理由で食事に制限のある私にお弁当まで分けてくれた竜の子奨学生の仲間がいて、一人一人の心の暖かさをものすごく感じました。こんなに素晴らしい友情をいただいたことは、とても幸せで,かけがえのない一生の宝物となりました。」

彼女は、このようなエピソードを交えた、お話をしてくれました。

そこで、私が皆さんにお伝えしたいのは、財団が期待していることは、皆さんが奨学金によって安心して学業を継続できるようになり、将来それぞれの専門分野で活躍していただくことだけではないということです。アズハニさんのお話にあるように、同じ竜の子奨学生となった縁で、皆さんが、助け合い、友情をはぐくみ、お互いに相手を理解しようという謙虚な心をもち、将来もずっと交流を続けていくことで、国と国、あるいは民族と民族という枠にとらわれない国際理解をすることも期待されているのです。

今、世界には、様々な社会問題と環境問題が山積しています。皆さんにはこのような世界的な問題の解決に向けて努力するという夢も持っていただきたいと思います。それは、とてつもなく大きくて難しい夢かもしれません。

しかし、一人一人の力は小さくとも、竜の子奨学生としての仲間意識をもち、皆さんが力を合わせれば、それは決して不可能ではないと思います。皆さんがそのような夢をもつことで、財団のキャッチフレーズにあるとおり、「その夢は、きっと世界を変えていく」のです。

世界の平和の実現と、さまざまな課題の解決に向けて、皆さんがそれぞれに努力していただくことを期待して、私からの言葉とします。本日は皆さんおめでとうございます。

式辞を述べる秋元理事長

(3) 選考結果報告

選考委員の根木昭です。本日、所用により欠席した選考委員長の有山先生に代わりまして、『竜の子奨学生』の選考経過について報告いたします。

財団では、平成21年度、学部・大学院生32名の奨学生を採用することとし、国内の大学に推薦を依頼しました。この結果、22大学から、44名の推薦がありました。選考委員会では、選考基準を定め、申請書類により、学業成績、経済状況、留学目的などについて慎重に審査を行い、32名の皆さんが、『竜の子奨学生』として選考されました。

さらに、本年度は、第一期生の『竜の子奨学生』のうち3名について、学業成績の向上・交流会への参加状況・財団への貢献度などが特に顕著であることを評価して、再申請を認め、慎重に審査を行った結果、奨学金支給期間を1年間延長することを承認いたしました。

その結果、第三期生として、晴れて『竜の子奨学生』になられたのが、お手元の奨学生名簿35名の皆さんです。いずれの留学生も、明確な留学目的を持ち、苦しい経済状況下にありながら、学業に励み、優れた成績を挙げている留学生であり、本財団の目的に沿った奨学生が得られたと確信しています。

『竜の子奨学生』となられた皆さんに、心から「おめでとう」と申し上げます。

選考結果を報告する選考委員・根木 昭先生

(4) 奨学生代表挨拶(全文)

今年度の竜の子奨学生を代表して、ひとことご挨拶を申し上げます。6年前、私は日本の優れた科学技術・知識を学ぶことや新しい出会いに夢を抱き、日本に留学して参りました。しかし、現実は厳しく、5年前に、母国、韓国の経済悪化を受け、父が勤務先を解雇されたため、仕送りがもらえなくなり、私は経済的な困難に直面し、悩む毎日でした。自分でアルバイトをして生活費や学費を工面しなければならない状況でした。3つのアルバイトを掛け持ちし、毎日休むことなく働きながら勉強をしていましたので、精神的にも肉体的にも負担がかかり、留学をやめることまで考えました。

そのような中、竜の子奨学生として採用されたという知らせを受けたときには何よりもうれしく、とても感激しました。これからは再び夢を追うことができます。この場を借りて皆様に、心から深く感謝いたします。

私は現在、気象学を専攻していて「豪雨、洪水等の気象災害に関するトピックス」を研究しております。将来は韓国の気象庁に入り、この研究で得られた知識を活かして、韓国の大雨に対する防災に貢献したいという夢を持っております。その際には、自国内だけの活動ではなく、アジア諸国との連携によって、より迅速かつ確かな防災、予報をすることが重要だと考えます。

今まで、私は他国の留学生と交流することは難しいと感じておりました。このような交流会を通してアジア諸国の留学生に出会えたことをとてもうれしく思います。今後は互いの関係をより密なものにし、助け合っていくことで、アジア全体の連携による防災、予報のシステムの構築に向けて、努力したいと思っています。

最後に、私たち竜の子奨学生は、財団関係者や寄付者の皆様からのご期待に応えられるよう、国と国の架け橋になって、世界平和の実現に向けて、社会に貢献していくことを、ここに誓うとともに、改めて皆様に感謝の気持ちを申し上げ、私からのご挨拶といたします。

本日は本当にありがとうございました。

奨学生を代表してスピーチする康アルムさん(京都大学大学院)

(5) 記念撮影

第3回奨学金贈呈式終了後に、財団役員・選考委員とともに、記念撮影をしました。

(6) 祝賀会

1.式次第

・ 理事長挨拶
・ 祝辞 理事 小川 進吾 様
・ 歓迎のことば 平成20年度竜の子奨学生代表 筑波大学大学院 馬 耀(中国)
・ 乾杯 西田 孝之 様(社団法人全国野球振興会 専務理事)
・ 歓談
・ 締め 監事 伊礼 勇吉 様

2.歓迎のことば 平成20年度竜の子奨学生代表 筑波大学大学院 馬 耀(中国)

本日、竜の子奨学生となった皆さん、おめでとうございます。そして、秋元国際奨学財団へようこそ。秋元財団は経済的な支援だけではなく、私たちのために、定期的に交流会も開催してくださいます。昨年の場合、富士登山、大相撲観戦、東京マラソンといった企画に参加することができました。その前年には、柔道体験、野球観戦もあったそうです。このような交流会は、日本に対する理解を深め、日本文化を身近に感じるチャンスになることは言うまでもありませんが、竜の子奨学生どうしの絆を深める絶好のチャンスでもあります。

皆さん、これからは日本に留学した時の初心を忘れずに、勉強や研究に打ち込むと同時に、積極的に交流会に出席して、お互いの友情を深めてゆきましょう。そして、将来母国に帰ってからも、その友情をはぐくむことで、お互いに助け合ったり、切磋琢磨しあったりして、秋元理事長のおっしゃる世界平和の実現に繋がるよう努力していきましょう。

歓迎のことばを述べる馬耀さん(筑波大学大学院)

3.スナップ

 

祝辞 理事 小川進吾 様(財団法人産業医学研究財団理事長)

 

祝辞と乾杯の音頭 社団法人全国野球振興会専務理事 西田孝之 様

 

祝賀会を通じて交流を深める奨学生

 

締めのご挨拶 監事 伊礼勇吉 様(弁護士)

   
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